巨匠をたどる
近代建築の三大巨匠である、フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエ、ル・コルビュジエをたどる。
今回は、フランク・ロイド・ライトをたどる。
彼は、近代デザインの中で両義性を作り上げた。
二つ以上の交わりを持つ平面と抽象的マッスという空間概念をベースとした新しいスタイルを見出したのだ。
また、個人主義的ながらも民主的であった開拓期のアメリカという価値を、機械化の猛襲から守ろうとした伝統主義者の一面もあり、アメリカ社会に根差していることも強調していた。
当時のシカゴは、急速な発展下にあり、15年間でおよそ100件もの依頼があったそう。
そんなライトの建築は日本でも建てられた。
現在は、愛知県にある明治村に移築された『帝国ホテル』である。
重量感のある石積み、緑がかった黄色の火山性の大谷石。
1923年の関東大震災でも倒壊しなかったという過去もある。